中学受験のプロ peterの日記

中学受験について、プロの視点であれこれ語ります。

入試へ向けたアドバイス

中学受験Q&A あと1年で偏差値はどこまで伸びますか?

この質問はよく受けます。 「先生、うちの子の偏差値はあと1年でどれくらい伸びますか?」 質問の意図は明確です。目標とする志望校の合格偏差値に現状の成績がだいぶ足りないのですね。そこで、あと1年でどれくらい伸びて合格が見えてくるのか、それとも志…

転塾のリミット・メリット・デメリット

中学受験を考えてすでに塾にお通いの方も多いと思います。 もしかして転塾を検討したことがありませんか? 塾は、一度通い始めるとなかなか移りにくいものです。しかし周囲から他塾の噂などが聞こえてくると、いっそ転塾したほうが良いのか迷います。 今回は…

今さら聞けない 中学受験超入門02 中学受験ってどんな世界? part2

前回の記事の続きです。 前回は、「父親の経済力」と「母親の狂気」という漫画のセリフから中受にまつわる費用について書きました。今回は「母親の狂気」という、とても失礼なセリフから考え始めましょう。そもそも「2月の勝者」という漫画を知らなければ何…

今さら聞けない 中学受験超入門 01 中学受験ってどんな世界?

先日ある保護者からこう聞かれました。 「私も夫も地方の公立出身なので、中学受験のことが全くわからないのです。東京ではみなさん塾に行かなくてはならないのですか?」 この世界にどっぷりと浸かっていて、すでに中学受験について様々な情報を持っている…

受験番号と合否は本当に関係ないのか?

今回は、このテーマで書きました。実は、毎年必ず聞かれることがあるのです。 「先生、やっぱり受験番号は早い番号のほうがいいですよね?」 もちろん否定します。 「そんなことはありません!」 それでも、生徒の受験番号を伺うと、一桁順位だった! なんて…

本当に有利なのか? 帰国生入試の実態

今回は厳しめの記事となります。 海外に滞在していて帰国生入試を考えている方にとっても、これから海外赴任に行かれる方にとっても、そして帰国生入試に無縁の国内生にとっても、あまり愉快な話にはなりそうもありません。でも、きちんと書いておくべきだと…

1月校お試し受験は必要か?

今回は、来年入試を控えている新6年生(現5年生)のみなさんを対象とした記事です。 テーマは、「1月校のお試し受験は必要なのか?」です。 1.1月校お試し受験とは? 2.1月入試をおこなう学校 (1)千葉の学校 (2)埼玉の学校 (3)茨城の学校 (4…

ロンドン駐在の方のための中学受験のアドバイス

今回もピンポイントで、ロンドンに駐在中で帰国生入試で中学受験をお考えの方へのアドバイスを書いてみたいと思います。 1.ロンドン塾事情 (1)早稲田アカデミー (2)ena (3)JOBA 2.ロンドン教育事情 3.ロンドンからの帰国生入試の注意点 (1…

海外でどう算国を身に着けるか? 帰国生入試のためのアドバイス

海外で算数・国語の学習をどのようにすすめるか? 海外で中学受験の学習をすすめるのは大変なことです。 ニューヨークのWhite Plains やWestchesterあたりのように、複数の日本の塾があるような環境ならよいのですが、なかなかそうもいきません。日本人学校…

アメリカ駐在の方のための中学受験のアドバイス その1

今回は、ピンポイントのアドバイスです。 現在アメリカ駐在中、あるいはこれから駐在予定の方へ、日本の中学受験のアドバイスを書きたいと思います。 1.総論 (1)アメリカの教育に乗ったままとする場合 (2)日本の教育制度に戻る場合 A:大学から日本…

緊急相談! どっちに進学すべき?

入試が終わった直後の駆け込み相談をうけることが毎年あります。 「先生、どっちに進学すべきでしょうか?」 つまり、合格した学校が2校あるのですね。ある意味贅沢な悩みです。しかし、今後の人生に関わるかと思うと、悩みだしたら抜け出せなく悩みでもあり…

小5のみなさんへのアドバイス 入試まであと1年

さて、今回は、来年入試を迎える小学5年生のみなさんへのアドバイスを書こうと思います。 おそらくは、「まだ1年先の話だしなあ」「先輩(お兄さん・お姉さん)は大変そうだなあ」などと、まるで他人事のような感覚でいるのではないでしょうか。 これから、…

明日の中学入試本番に向けて

いよいよ明日(2月1日)は入試本番ですね。 もうここまで来たら、アドバイスなどありません。 暖かくして早く寝て、明日の試験に備えましょう。 でも、まだだれかの役に立つ話ができるかもしれません。コンパクトに書いてみます。 1.保護者の方へ (1)…

入試当日のアドバイス:入試本番で、あと1点をもぎとる方法

いよいよ入試本番ですね。 ここまでくると、私としても、受験生全員の合格を願う気持ちとなっています。 しかし、そうはいかないのがつらいところです。 さて、今日は入試本番に向けて、「あと1点をもぎとる」ためのアドバイスをしたいと思います。 これは…

入試本番まで残り1週間で6点UPさせる学習法

いよいよ入試本番まで1週間となりました。 もうここまできたら、なるようになれ! と俎板の鯉状態の方も多いでしょう。 でも、ちょっと待ってください。まだできることはあります。 今回は、4教科それぞれの1週間の学習法をアドバイスします。算国2点ず…

過去問演習の正しいやらせ方

今まであちこちに過去問演習の重要性について書いてきました。そのはずなのですが、あちこちに分散して書いているので見つけづらいですね。そこで、今回は中学受験勉強で最重要な「過去問演習」についてまとめておくことにします。 1.過去問とは? (1)…

海城中帰国生入試の英語問題:高レベルな受験生が集結(2024.1/14加筆修正)

2022・2023・2024の海城中帰国生入試英語 Photos by Ben Mullins 海城中も帰国生に人気の学校です。 ちょうど先週、入試が行われました。 そこで、昨年書いた記事をリライトしました。 さっそく最新の入試問題および昨年・一昨年の入試問題を見てみることに…

小学生から中学生へのスマホの与え方を考える

中学受験をする子供にパソコンやiPadやスマホをいつから与えるべきか、何を与えるべきか考えよう 1.スマホを与える時期 2.スマホを持たせる条件 (1)学校が定めたルールに従う (2)常に親が内容をチェックすることを前提とする (3)SNSは基本的に…

学校選びのポイント:施設・伝統・大学実績

以前に学校選びのポイントについて書きました。 peter-lws.hateblo.jp また、重要なポイントについてこの点についても書いています。 1.立地 2.共学/別学 3.偏差値 4.得点力 今回は、その続きとして、施設・伝統・大学実績について書いてみようと思…

小学校の評価が中学受験に与える影響とは?

Photo taken by Taylor Flowe 今回は、小学校での評価が中学受験の合否にどれくらい関係するのかについて考えてみたいと思います。 1.中学受験生は小学校の先生に嫌われる? 2.まずは、低評価とならないようにするのが本筋 3.中学校受験は一般化してい…

受験校選びのポイント02 共学か別学か(2024.1/10加筆修正)

(2024.1/10に加筆したのは、3.未来の選択肢をどうとらえるのか、の部分です) 前回の記事の続きです。 peter-lws.hateblo.jp 1.志望校を迷いすぎないことも大切 さて、学校を選ぶさいに気になる点は様々です。 偏差値・大学進学実績・設備・教育内容な…

【中学受験】得点を1点あげるために、あと1か月でできることはこれだ!UPのためにできること、できないこと

今日は1月1日ですが、新年のご挨拶は省略します。「受験生は旧正月でお祝いしよう」などと昔はいいました。 受験まで今日をいれても31日となりました(東京・神奈川の場合)。今日は、受験本番31日前のただの1日でしかありません。お子さんは、いつものよう…

2023年重大ニュース:中学入試への出題テーマを予想

あと2日で2024年を迎えます。 そこで今回は2023年を振り返って、来年の入試で出そうな(気がする)重大ニュースを振り返ってみたいと思います。 (出題されそうな順ではなく、思いついた順に書かせてください) 1.Generative AI(生成AI)の発達と影…

曖昧な表現が点数を下げている:論理記述入門その2(※2024.4.23加筆修正)

生徒の書いてくる記述答案で最も多くみられるのが、「曖昧」な表現です。 答案に自信が無いのか、それが癖になっているのか、曖昧な表現を多用するのです。そのため文章の「言いたいこと」がぼんやりとしてしまい、得点を下げることになるのですね。おそらく…

書き方教えます!中学受験、高校受験で必須の記述力向上法 論理記述入門01

中学受験、高校受験で必須となる記述力の高め方 1.記述力とは? 2.形式を整えるだけではダメ 2.句読点は大切だ ◆句点について ◆読点について 読みやすければそれでOK! 1.記述力とは? 今まで生徒の書く文章を多く見てきましたが、「何だ、文にもな…

受験校選びのポイント:子供の意志はどこまで尊重すべきか?(2024.1/09加筆修正)

この記事は2回加筆修正しています。 2024.1/09の加筆修正として、ケーススタディ3と(3)そもそも子どもの意志はどこから生まれるのか、この2点を加筆しました。 1.受験校選びで最も大切なことは家族の意志統一 ケーススタディ1 駒東が第一志望だった…

海外で頑張る受験生のお母さまからの返信

前回、海外で社会科の学習を孤軍奮闘している太郎君へのアドバイスを紹介しました。 peter-lws.hateblo.jp 高校受験のための社会科学習に苦戦している太郎君(仮名)へのアドバイスです。 それに対するお返事もいただいていますので、ここでその一部を紹介し…

入学願書の写真の準備方法の最適解

中学受験でも高校受験でも、入学願書には必ず(ほとんど)写真が必要です。 今回は、その写真の準備方法について簡単にまとめてみたいと思います。 ※すでに用意してしまった方は以下の記事は読まなくてもいいと思います。 1.写真が不要な学校もある 2.写…

海外でがんばる太郎君への手紙:高校入試に向けた社会科学習法

今回は、日本の高校受験をめざして海外でがんばっていた太郎君(仮名)の社会科の学習相談に応えた手紙を紹介します。 1.太郎君のおかれた状況 2.太郎君へのメール (1)常識問題 (2)基本問題 (3)世界地理の学習法 (4)空欄を残さない (5)日…

苦手な生徒のための長文記述の攻略法

生徒は長文記述が苦手です。 そもそも記述自体が苦手な生徒が多いのですが、さらにそれが100字を超す長文記述となると、もうお手上げです。 しかし、長文記述は簡単です。今回は、そのあたりを説明しましょう。 1.長文記述は受験生はみな苦手 2.長文記述…