いよいよ明日(2月1日)は入試本番ですね。
もうここまで来たら、アドバイスなどありません。
暖かくして早く寝て、明日の試験に備えましょう。
でも、まだだれかの役に立つ話ができるかもしれません。コンパクトに書いてみます。
1.保護者の方へ
(1)スケジュールの確認
昔と違い、今は複数回入試・午後入試が当たりまえとなっています。また、合格発表もWEBが主流となりました。しかし、合格の確認方法、入学手続き、入学金の納め方等は学校によってもだいぶ異なります。A中学の合否発表を確認したら、〇〇時までにB中学へ出願、C中学への入学手続きは〇〇時まで、といった具合に錯綜したスケジュールになりますね。
もうすでに万全の体制だとは思いますが、最後にもう一度ご確認ください。
(2)合否発表方法及び受験番号の確認
今年の1月入試でも、「合格間違いなし」の生徒が不合格となり慌てました。
「あり得ない! もしかして名前を書き忘れて1教科0点か? いや、それでも合格できる学校だぞ?」
結局は、お母さまの確認ミスでした。WEB発表のスクロールミスだそうで、わが子の番号が無いと思い込んだそうです。
また、以前には、違う学校の受験番号と勘違いしたケース、あるいはweb発表のパスワードを違うパスワードと間違えてうろたえたケース、そうしたケースが頻発しています。
親も「てんぱって」しまうと、予想外のことが起きるものです。夫婦でダブルチェック・トリプルチェックをお願いします。
(3)集合時刻・アクセスの確認
ホームで違う方面の電車に乗ってしまった。実際にあったケースです。また、「公共交通機関で!」と口を酸っぱくして言っているのにもかかわらず、試験集合時刻を過ぎてからタクシーや自家用車で乗り付ける親子を毎年みかけます。その動揺した精神状態で受験に臨ませるのは可愛そうすぎます。
逆に、まだ校門すら開いていないような早い時刻に来る方も見かけます。2月の早朝です。ひたすら寒いです。どうか適切な時刻に行ってください。
(4)子供は熱を出す
何でしょうね、本番前日or当日の朝、熱を出す子が多いのです。「うちの子は緊張とは無縁だわ」と思っているとまさかの発熱。あるいは下痢。最終判断はご家庭でするしかないですが、あらゆる事態を想定しておきましょう。
(5)親の平常心が大切
まだ1日はいいのです。2日目からが勝負です。受験した学校の合否と受験が同時進行していきます。午前中に子供が試験を受けている間に前日の学校の合否を確認し、そのまま子供と午後受験。その結果が夜遅く発表されるのを見てから翌日の受験校を決める、そうした日々となります。不合格を伝えられた子供は泣きます。親だって泣きたくなります。でも、中学受験なんて、長い人生の中のほんの小さなページにすぎません。合格してもしなくてもそれが今の子どもの精一杯なのですから、すべて受け止めてあげてください。笑顔を絶やさないでください。難しいですが、ここが親の底力の見せ所です。
(6)辞退の連絡は素早く
志望順位の高い学校の合格が出ました! 家中が歓声に包まれます。でも、お願いがあります。安全を考えて受験して合格を押さえておいた他の学校がありませんか? もしあれば、辞退の連絡をすぐに入れてください。その学校の繰り上がりの連絡を、祈る気持ちで待っている他の受験生がいるのです。
お願いします。
(7)友人・ご親族への結果連絡も忘れずに
お子さんが受験することを知っている友人・ご親族にも連絡してあげてください。陰ながら応援してくれた皆さんです。こうしたことは、先方からは聞きにくいのです。
(8)進学する学校が最高の学校
第一志望校への合格ができないかもしれません。お子さんにとって一番難しい学校へのチャレンジだったのですから、チャレンジできたことをほめてあげてください。
進学決定となった学校がたとえ「万が一の押さえ」と考えていた学校だったとしても、お子さんを褒めてあげてください。その学校を第一志望としてチャレンジしていた受験生も大勢いる中で合格を勝ち取ったのですから。
今でも覚えている光景があります。
受験が終了し、お母さまが息子と一緒に塾にご挨拶にやってきました。進学先は第4志望の学校です。でも、とても良い学校であり、そこへの進学も素晴らしいと教師達は考えていたのです。
教師数名で子供を取り囲み、口々に「おめでとう!」「やったな!」「いい学校だぞ、あそこは。」などと合格を祝っていたときです。
「めでたくなんかないわよ!」とお母さまが甲高い声でヒステリックに叫んだのです。
教師一同凍りつきましたね。
これでは子供が哀れです。
進学する学校が子供にとって最高の学校なのです。
どうか、お子さんの頑張りをほめちぎってあげてください。
お願いします。
2.受験生のみなさんへ
もう塾の先生方から十分アドバイスをもらっていることでしょう。私からはこれだけを伝えます。
(1)緊張するのは当たり前
「リラックスして試験に臨め」こう言う方が多いですね。でも、そんなの無理です。緊張しないわけないのですから。ですから、私からはこう言わせてください。
「緊張を味方につけよう」
適度な緊張は試験に好結果をもたらします。むしろリラックスなどしてしまうと(できませんが)ケアレスミスが増えるだけです。緊張していたって文字は書けます。むしろ緊張は集中をもたらすと考え、過度に緊張を恐れないようにしましょう。
(2)前日を振り返らない
前日受けた試験の内容って気になりますよね。「あの答えは何だったのだろう?」「僕の答えで本当に良かったのか?」
でも、この試験期間中は、今現在のことだけに集中してください。終わった試験のことは振り返らない、これが鉄則です。
(3)親に感謝する
合格したら。まずは親にきちんとお礼を言いましょう。気恥ずかしいですか? でもとても大切なことです。
みなさんがここまで来ることができたのは、お父様・お母さまの支援があってこそです。みなさん一人の力で合格できるはずもなかったのです。
「今までありがとう」
この一言を言える人になりましょう。
(4)本を読む
入試が終わったらやりたいこと・遊びたいことが山ほどあるでしょうね。
でも、その遊びが一段落したら、ぜひ本を読んでください。
これからの人生を豊かにするために大切なことです。
何を読めばよいかわからなかったら、この記事が参考になるはずです。