※この記事の初出は2023.10.05です。2024.09.25に加筆修正しUPDATEしました。
10月に入りました。
入試本番まで4か月を切っています。
そろそろ、受験校の最終調整に入っていることでしょう。
とはいえ、第一志望校はもう確定しているはずですね。むしろこの時期にそこを迷っていてはいけません。
これからの準備として考えておくべきことを整理しましょう。
出願書類の準備
募集要項を入手する
当たり前すぎるほど当たり前の準備です。
まずは受験予定の各校の「募集要項」を集めます。
学校説明会で配られるものですが、ネットでPDFファイルが公開されていると思いますので、それをプリントアウトしましょう。
この場合の注意が1つあります。
必ず紙の募集要項を揃えます。
経験上、PCの画面上で文書を見ていると、見落としが多いのです。
出版社では、今やデジタルデータの入稿が常識ですが、AIなど活用した校正作業の最後には、かならず紙にプリントアウトして、赤ペン片手に複数名で校正作業を行うそうですね。
私のお勧めは、受験校が5校あれば、5個のボックスファイルを用意し、そこに学校の情報を集約することです。
小学校の調査書
最近は、不要とする学校も増えています。
とはいえ、受験校に調査書を要する学校がある場合は、冬休み前には小学校の担任の先生にお願いに行かなくてはなりません。
さらに、出願方式がネットでも可なのか、アナログなスタイルなのかも要確認です。ネットで出願はすまし、あとから書類を郵送、なんていうスタイルもみかけます。
※学校の先生にお願いするときの注意
今時、中学受験に反対の先生はいないと思いますが、あまり良い顔をしない先生はいるかもしれません。また、単に面倒くさいと思う先生もいるかもしれません。調査書の記入は、学校から持ち出し厳禁の原簿を参照しなくてはなりませんので。
そこでお願いするなら、
★冬休み前に
★一度に
お願いしてください。
こうした書類を、五月雨式に頼まれるのは煩わしいものですし、出願期限直前になって泣きつかれるのも迷惑ですので。
写真の準備・・・ネット出願の場合はデジタルデータが必要
別に写真館でとる必要はありません。写真の映りで合否が決まるわけではありませんから。しかし、自宅でスマホで撮るにせよ、近所のカメラ屋さんで撮るにせよ(これが一番おすすめ)、プリントされた写真とデジタルデータの両方を用意しましょう。ついでにいうと、プリントはシールプリントも用意すると添付が楽です。
お金の準備
ここまでくるとお金の問題ではない、という切羽詰まった気持ちになりますが、入学後も何かとお金はかかります。うまく調整すると、無駄な入学金や受験料を支払わなくて済みます。例えば、2月1日から受験がスタートするとして、受験予定校全ての出願を1月中に済ましておく必要はありません。入試の合否結果をみながら出願してもいいわけです。ただし、綿密な出願スケジュールの調整が必須です。書類だけは全て準備するのはもちろんです。
ところで、出願のタイミングは期間に間に合いさえすればいつでも問題ありません。早い番号が有利などということは全くありません。コンサートのチケット争奪戦ではないのですから。
これがいかに愚かなことなのかは、以下の記事で検証しています。
アクセスの確認
書類を準備した、お金も準備した、これで準備は完璧!
と思いたいですが、もう一つ重要な準備がありますね。それは、試験当日のアクセス方法の確認です。
自宅から2駅、歩いても可能、などというご近所の学校ばかりならよいのですが、そうもいかないでしょう。最低でも2ルート、できれば3ルートほど学校への行き方を確認すべきです。
もちろん、自家用車は不可です。
学校まで遠くないのに電車とバスを乗り継がねばならずとても行きにくい、学校までの道はいつも空いていてよく知っている地域である、学校周辺の道路は広く、子供を乗降させるスペースがじゅうぶんにある、などといった条件が満たされるならよいのですが、まず無理でしょう。
例えば田園都市線青葉台駅近くにお住まいで、桐蔭を受験する場合とかでしょうか。
さすがにこれなら自家用車を使いたくなるかもしれませんが、学校近くの道路は意外に停めづらいですよ。
たくさんの学校を見てきましたが、校門前に車を停めやすい学校は皆無でした。
仮に道幅も広く、お子さんをちょっと乗り降りさせるスペースがあったとしても、入試当日は大勢の受験生が集結するのです。
駅から行列をつくって親子連れが校門に吸い込まれていきます。
集合時刻直前にもなると、歩道から車道まで親子が溢れています。
そこに、車をつけますか?
私がその学校の人間なら、校門付近で車のチェックをして、そうした非常識な受験生は不合格にするでしょう(もちろんそんなことは行われていませんが)。
基本的なルールすら守れないご家庭の生徒を受け入れたくはないと思いますよ、学校の本音としては。
試験の書類に必ず書いてあるはずです。
※自家用車での来校はご遠慮ください
100歩譲って、学校近くの駐車場に車を入れるというのなら有りかもしれません。
ただし、必ず駐車できる保証はないでしょう。
私も以前は入試激励で学校まで車を使ったことはよくありましたが、必ず学校から少し離れた駐車場に車を入れました。
何度も行く学校なので、周辺の駐車場事情をよく知っているからです。
しかも、激励で学校へ行く時間は、生徒の集合時刻よりも1時間以上前なのです。まだ夜明け前の時刻ですので、さすがに駐車場も空いています。
ということで、公共交通機関を利用してください。
ホテルの予約
さすがに第五志望校まですべてを押さえろ、とはいいません。せめて第一志望校近くのホテルだけでも予約しておくことをお勧めします。メリットはたくさんあります。
①前日の夜、夕飯を家で食べてからゆっくりホテルまで移動できる。
②当日は朝ゆっくりと朝食を食べてから歩いて学校まで。
③子供が試験中は、親はホテルでゆっくりくつろげる。
④試験後は、ホテルで昼食を軽くとり、帰宅する。
別に雪で交通がマヒしなくとも、これだけのメリットがありますので、おすすめです。
もちろん、お子さんが枕が変わると眠れないタイプであれば話は別です。
最近は暖冬が続き、大雪は遠い過去のものになった気がしますね。私も毎年12月に車のタイヤをスタッドレスに履き替えるのですが、「替えてよかった!」と思ったのはスキーに行ったときくらいです。
しかし、油断は禁物です。
これは東京での1992年(30年前!)の2月1日のデータです。
夜中から降り続いた雪が、ちょうど受験生が学校に向かう時間帯には17cmも積もりました。これだけ積もると、確実に交通機関に影響が出ます。そういえば、試験当日の早朝に教え子の激励のため駒東に行ったところ、誰も(学校職員も)来ておらず一番乗りしてしまったのはこの日だったかもしれません。積もった雪には私の足跡しかありませんでした。やがて学校にたどり着いた職員の方々と力を合わせて雪かきをした思い出があります。また、2014年には、千代田区で27㎝!の積雪が記録されています。幸いにして2月8日でしたので、大半の学校の入試は終了していました。あと何日かずれていたら危ないところです。
もちろんこうした不可抗力の場合は学校も試験時間をずらす等の対応をとってくれるはずです。とはいえ、心の余裕を持つためにも、前泊はおすすめですね。