今日は、中学受験生にとってホワイトボードが実に役に立つ、という話題です。
別に中学受験生に限りません。中学生になっても高校生でも本当に役に立つのです。
ホワイトボードの選び方や効用については、昨年この記事を書きました。
しかし私の記事の通例として、文字数が多すぎるのです。8123文字!にもなってしまいました。
今回は、この記事の内容をぎゅっとまとめつつ、そこで書き足りなかったことも加えてみました。
ホワイトボードの種類と選び方
ホワイトボードの種類は、素材の種類で以下の3種類です。
◆ホーロー製
◆スチール塗装
◆その他
ここで選ぶべきなのは、ホーロー製です。
高価て重いですが、板面の白さがずっと続く耐久性は他に代え難い。消すときも、イレーザーでごしごしと消せますし、何ならティッシュペーパーで消してもいい。ラフな使い方ができるのが身上です。
重量と価格に腰が引けてしまった場合は、スチール塗装のものでもいいでしょう。
これが最も一般的で種類も多く売られています。
オフィスの会議室にあるものもこれです。
※あまりに安いものに注意!
安いものは、ゆがんで表面の平滑性が保たれなかったり、すぐに傷ついてマーカーの消し残りが蓄積したりします。表面がただのプラスチック素材のものなど、1か月ももたないと思います。
サイズについては、横90㎝×縦60㎝のものを強く推奨します。新聞見開きより一回り大きいサイズとなります。
家の壁面積など考えてつい一回り小型の60㎝×45㎝の物を選びたくなりますが、大きさにこれだけの差があります。書くことのできる情報量に圧倒的に差が生じます。
面積でちょうど2倍の差となりますね。
ホワイトボードを活用した学習法
(1)親が子どもに教える
ホワイトボードの前にたって子どもに向かってください。
ちょっとした「先生気分」が味わえます。
その気分も大事なのですが、もっと重要なことがあります。
子どもの目をみながら指導できるので、子どもの理解度が手に取るようにわかるのです。子どもの横に座って机上のノートに書き込むスタイルではこうはいきません。
これこそが、ホワイトボード学習の最大の効果なのです。
時代がこれだけすすみ、教育DXがどれだけ加速しようと、教室の前には黒板orホワイトボードが無くならないのはこれが理由です。
(2)子どもが問題(算数・数学)を解くときに使う
とくに数学の証明問題には有効です。
ちまちまとノート上で解くより、少し離れたところからホワイトボードの図形を眺めたほうが、客観視できるので解きやすいのです。
また、背中を丸めて机上で学習し続けるより、時折立ってホワイトボードの前で学習する時間を入れることで、背中の凝りもほぐれますし、気分も変わります。
しかも子どもの学習内容を親も把握しやすいので、一石三鳥ですね。
(3)作文・記述に最適
ホワイトボードの利点は、すぐに消せることです。
すぐに消せる=書くことの抵抗がなくなる ということなのです。
書いた文字をすぐに消せる特性上、書くことが恥ずかしくなくなります。
間違えたら(変な内容だったら)すぐに消せばいいのですから。
たとえば長文記述の問題。
まずはキーワードらしきものを思いつくままに書き散らかしましょう。それを眺めていると、いくつかにグループ分けできることに気が付きます。不要なものも削れます。キーワード相互の関連にも気が付きます。
この作業を行うだけで、論述のアウトラインができあがるのです。
(4)限られたスペースを有効活用する練習
ノートだってサイズは有限ですが、書くスペースがたりなくなれば、ページをめくりさえすれば、無限の記入スペースが現れます。
日頃の学習では便利でも、解答用紙という限られたスペースを前にしたとき、そこに収まるよう過不足ない書き方をする力は育ちません。
その点、ホワイトボードはたった1面です。その中に過不足なく図形や数式を収める練習は、きっと役立ちます。
(5)一時メモリーとしての効用
ノートと違って、ホワイトボードは消したら終わりです。
「何か」を気軽に書いて、少しの間だけ保存する。
まさに「一時記憶装置」としての特性に優れています。
思いついたことをその場で書いて、しばらくそのままにしておく。
そうした使い方がしやすいのもホワイトボードならではの特性ですね。
入試とその後
複数校受験の場合、出願時期・発表時間・手続き期限など、細かい情報の整理が欠かせません。
おそらくは、古典的に手帳にまとめる方もいるでしょうし、エクセルで管理される方もいるでしょう。
それと同じ情報を、ぜひホワイトボードに転記してください。
そのことで、家族全員が同じ情報を共有できるのです。
そうすれば、ミスが減らせます。
受験の手続き上のミスは致命傷です。情報共有は有効な手段です。
さて、入試も終わった後。
ご褒美の家族旅行のプランを、ホワイトボード上で練るときがやってきます。
家族全員でああでもない、こうでもないと言いながらプランを立てる。想像しただけで楽しそうです。